国内で「反Apple」の中核になりそうな「ナップスタージャパン」が設立されて一年が経ちました。
今年の春に「秋から月額課金の定額制音楽配信サービスを開始する」と発表していたものの、どれくらいのレコード会社が参加するのかが焦点でした。
…が、蓋を開けてみれば、なんかスゴイことに…。
・ナップスターが国内の参加レーベル発表。ソニーやBMG、東芝EMIらが参加 (Broadband Watch)
・ナップスタージャパンの参加レーベルはソニー、BMGほか260社以上に(CNET Japan)
・Napster参加レーベル数は「日本最大級」 (ITmedia)
楽曲数はサービス開始時点で150万曲以上を用意するとしており、ソニー・ミュージックネットワークやBMG JAPAN、キングレコード、東芝EMI、ビクターエンタテインメントなどがサービス開始時に参加予定。なお、現時点でエイベックスの名前は挙がっていないが、タワーレコードによれば現在交渉を行なっている最中だという。 (Broadband Watch)大団結だなー…。
ただ数日前、米国Napster本社を巡っては身売りの可能性が報じられています。
・Napsterに身売りの可能性(ロイター/ITmedia)ちょっと気になったのでナップスタージャパン設立のときの記事を調べてみたら、「ナップスタージャパン」自体はタワーレコード(米国ではなく日本のタワレコ)が主導(出資比率 53.5%)なんでしたね。
オンライン音楽サービスの米Napsterは9月18日、戦略的な選択肢を検討するためにUBS Investment Bankを雇ったことを明らかにした。その選択肢の中には、身売りも含まれるかもしれない。
Napsterの株価は11%上昇し、4カ月間で最高値に達した。
「われわれの目標は株主価値を高めることだ。それは新たな戦略的提携あるいは企業売却につながる可能性もある。だが、いずれにしてもわれわれの主な焦点は、今後もNapsterを発展させることに置かれる」と同社のCEO(最高経営責任者)クリス・ゴログ氏は発表文で述べている。(略)
・ナップスタージャパン設立、定額制の音楽配信サービスを来春にも開始(Broadband Watch)
すると本社が身売りになっても影響は少ないかな。
再生ソフトとしてはMSのWMPがあるし、ハードも「Zune」が準備中だし、ソフト(音楽)の品揃えはバッチリ。
Apple(iPod/iTunes)叩きの準備は整った。
…ってとこでしょうか。
…でも…これでコケたらイタイなー…(遠い目)。
Appleも映像メディアのほうに手を広げて足場を固めようとしてるし。
来年は色々と楽しいことが起きそうな予感。Vistaも出るし。
・Microsoftの「Zune」はiPodだけでなく、YouTube的サービスも視野に(INTERNET Watch)
・MS、無線LAN内蔵ポータブルプレーヤー「Zune」を発表(AV Watch)
とはいえ、ナップスターとZune(MS)がどれくらい一緒になって販促できるかも鍵になってくるかな。
良くも悪くもAppleはハード・ソフトが一体なわけで、ね。
追記
・ナップスター、定額制音楽配信の対応プレーヤーを発表(AV Watch)
14日付けで端末情報も出てたようで。
9月25日追記
・定額制音楽サービスはアリか(ITmedia)
小寺信良さんのコラム記事。
個人的には「ラジオ放送」というより、リクエストができる「USEN」に近いイメージだと思うけど。
10月4日追記
・ナップスターが定額制音楽配信スタート。料金は月額1,280円から(INTERNET Watch)
サービス開始。
・ドコモ夏野氏「Napsterが成功しないと私のクビが……」 (ITmedia)
『ドコモの音楽戦略はけっこうナップスターに依存している。成功しないと私のクビが危うい』
……ごめん、笑えないっすわ、それ…。
・MS「Zune」の価格・発売日を発表:SKY WATCH
・MS、「WMP11」日本語ベータ版を公開、対Apple陣営で協業:SKY WATCH