フラッシュメモリを用いた記録媒体SSDの登場によりHDD不要論が出る昨今ですが、HDDの最大手、米Seagateが出荷台数10億台を突破したそうで。
・Seagate、29年でHDD 10億台出荷の歩みを振り返る(PC Watch)
10億台というのは…多いような少ないような?
調べてみたら古い数字ですが、業界全体でなら'04年に3億台、'05年に3億8000万台くらい出荷してるらしい。
・「2005年のHDD出荷台数は24%増の見込み,今後は1.8インチ以下が急成長」,米調査(ITpro日経BP)'05/02/12
業界全体、1年間で3億台売ってるのに「最大手のシーゲート」が29年かかって10億台突破というのは、随分長くかかった気もしますね。
ただHDD(というか、PCやHDDレコーダー含めて)がこんなに使われだしたのはここ最近のことだし、シーゲート自体が合併を繰り返して今の規模になった(昔はもっとメーカーが多かった)ことを考えたら、こんなもんなのか?
シーゲートの公式サイト見たら、'99年4月時点で「2億5000万台目のドライブを出荷」とあるので、9年で7億5000万台売ったのか。
一年あたり8400万台。単純に考えてみて、業界全体で3億台/年売ってるとしても、シーゲートだけで、そのうち8400万台/年。
「29年で10億台」と考えず、前の20年はなかったことにして「9年で7億5000万台」と考えれば納得いく数字です。
他に読んでいて気になったのがシーゲートの成り立ちの部分。
Seagateはもともと、Shugart Technologyという名前で、アル・シュガートを筆頭にした5人の企業家によって'79年に発足。8ページの事業計画書に基づき、それぞれが10,000ドルずつ出し合うことでベンチャーのスタートアップのように成立したという。シュガート(Shugart)がどうして、シーゲート(Seagate)になったのかしらん?
ベンチャー企業の場合、製品のブランド名やファンの間のスラングをとって社名変更してしまうというのはよくあることなので、「シュガート」が訛っていって「シーゲート」になったのか?
…なんて妄想してみたものの、どうも気持ち悪いので調べてみた。
ニュースソースを漁る時間がないので他サイトの裏づけをとってませんが、Wikiの記載によれば自発的な理由で変更したのではなく、権利(商標)問題で変更したみたいですね。
・シュガートアソシエイツ(Wikipedia)
ちなみに、シーゲートのサイト(日米)を見ても、「'79 シーゲイト・テクノロジー設立」からしか書いてません。
・Seagate Technology Products(Seagate/日本サイト)
ついでに、大学の講義用の資料だと思うんですが、面白いのがあったので。
・通史としてのコンピュータ開発史
ページ後半、「エンジニアの遍歴-ハードディスク」。
なんかゴタゴタしてるなぁ…。
よくある話しといえば、よくある話しだけど。
蛇足に、色々と調べてる途中で発掘した記事も貼っときます。
・「IBM PC」生誕20周年,米IBMが記念懸賞キャンペーン,景品数は実に400点(ITpro/日経BP)'01/08/08
・米ユニシス,商用コンピュータ誕生50周年で「ハイテク時代を招いたお詫び」(ITpro/日経BP)'01/06/16
ユニシスのお詫びの声明はちょっと面白い。