AppleがiPod/iTunesに関して真意を測りかねることを言い出しましたね…。
・米AppleのジョブズCEO、4大レーベルに「DRM完全撤廃」を提案(AV Watch)
・ハッカー「DVDヨン」、スティーブ・ジョブズ氏に反論 (ITmedia)
・「レコード会社はDRMの放棄を」--アップルのジョブズCEOが公開書簡(CNET Japan)
AV Watch→ITmedia→CNETの順番で記事を読むと、話が見えてきます。
まぁ額面どおりに受け取る、という人もいるでしょうけど、私には、ただの開き直り、責任転嫁、あるいは交渉を有利に運びたいためのパフォーマンスに見える。
理由は「DVDヨン」の反論文によく現れてると思う。
それと、昔(iTunes立ち上げ時)は確かにレコード会社のほうが立場は上だった(「売らせてやってもいいけど」みたいな立場)ので、「クローズドなDRMを施したのは音楽業界からの要請だ」というのは事実なんでしょう。
そこは、Appleの言い分が正しいと思うし非難する気はない。
しかし今となってはレコード会社もオンライン配信から結構な収益を得ているわけで、Appleが「本気で」よりオープンな仕様にするために影響力を行使したら(脅しをかけたら)、それに真っ向から反対できるレコード会社なんてあるんだろうか?
つまり実際に楽曲を引き上げてまで対抗する会社なんて存在するんだろうか。
そういうことを考えた場合、本気でこんなことを言ってるようには思えず、CNETの記事末尾にある通り、何か水面下で行ってる交渉に対する牽制、あるいは批判回避のための言い訳に見えるのだが。さて。
ま、私は元々Appleの姿勢には懐疑的な人間なので、そこは差っ引いて読んでくださいなっと。
追記
今見たら、MSN毎日の掲載記事でも同様の指摘がされてますね。
・デジタル著作権管理技術:アップルのジョブズCEOが「不要論」唱える(MSN毎日)
ただし、アップルのiTunesストアとiPodは欧州では“排他的なビジネスモデル”として批判を受け、同社はフェアプレイの公開を求められている。
このため同CEOのメッセージは、批判をかわすことを意図したものともみられている。
2月28日追記
・音楽業界幹部ら、現状に悲嘆--アップルのジョブズCEOを非難する声も(CNET Japan)
こんな記事が出てた。
内容、全体としてはなんともないのだが、
Jobs氏が本当にDRMの廃止を求めているのならば、自身が大きく関与するDisneyから、ソフトウェア保護のない映画をすぐにでも公開するはずだと述べた。…という箇所に笑ってしまった。
そりゃそうだ。