USBパーソナルコンピューティング

新しいテクノロジーに関して書かれた記事のトピクを見た瞬間に、脳内に蓄積された今までの数々のネタとそれとが結びついて「これだーっ」というような、とってもステキな妄想想像が頭に浮かぶことがよくあるかと思います。
大抵は思い付いた想像のほうが凄くて、実際にニュース記事を見ると「……え？」という場合が多いんですが。

・USBドライブで実現する真の「パーソナル」コンピューティング(ITmedia)
数十グラムのフラッシュドライブで自分のPCの環境を持ち歩き、どんなPCででも作業ができる――そんな時代が近付いている。

化学反応の結果、脳内に生じた素晴らしい未来予想図は脇に置いて。
冷静に記事を読んで思い出したのは、最近流行ってる（話題になってる）「シンクライアント」というやつ。
「シンクライアント」というのは要するに、「データが流出しちゃうのは、個々人が使うPCに記録装置がついてるからだろ。だから記録装置を外してしまえば、例えPCを盗まれても問題ないだろ？　データは全部サーバーに保管しときゃいいじゃん？」という、少し前だと「んな無茶な」と言われるようなことを実現したものです。
今時、メールの送受信にはブラウザ一つあればコト足りるわけです。インターネットを介してプロバイダの会員サイトにログインして、Webメーラーから送受信すればいい。それを、もっと便利にしたようなもんだと思えば間違いないでしょう。
まぁ詳しくは、
・シンクライアントの仕組みを探る(ZDnet)
この辺を。
で、この「USB PC」ってのはシンクライアントの逆の発想なんだなと。

それで「ステキな未来予想図」。
ノートPCではなく、メモリ（USBメモリ）を持ち歩いて、必要なときに街中にある端末（公衆電話みたいなの）にメモリを挿して起動して利用する（起動のときは指紋認証等で本人確認をする）。

簡単にいうとそんなかんじ。
ただ難点として、「日本じゃ携帯電話がノートPC化しつつある」ことと「メモリを無くしたときに大変」だということ。
特に後者。
確かにこれは盗難に対しては強い。起動時のセキュリティ認証をちゃんとしとけば、例えメモリを盗まれても他人に利用されずに済むので、そういう意味ではアリなんですが。
問題は「消失」した場合。下水に落としたとか、事件事故で…とか、あるいは火事で焼失したとか。
サーバー側にバックアップシステムを用意したとしても……どうだろう、と思ってしまったので、ステキな空想はそこで終了。

ただ旅行するときとか、荷物を出来るだけ少なくしたいときにこういうのがあるのは良いのかもなぁ。
ノートPC（CPUとメモリ、入力機器、ディスプレイだけのマシン）を一台用意して、個々人は自分用のメモリを持つ。ノートPCは入出力のデバイスとして使い回すが、個々人が利用した際のデータ（日記とかゲームとか）は一切本体には残らない。
そういうシステム。

でも日本に限って言えば「メモリ＋PC」より「携帯電話＋PC」だろうな。
携帯電話をPCに繋ぐと、PCのディスプレイやキーボードを利用してWebやメール機能、ゲームができる。データは携帯電話の中の媒体に全て記録される（データは一切マシンには残らない）。そんなかんじ。
…ドコモとか、もう試作してそうだけど…。
今の調子でいくと「100GBのディスク容量をもった携帯電話」とかいう時代はすぐそこなんだろうからなぁ…。

10月26日追記
・パソコン環境を持ち歩けるUSBメモリ（Hotwired）
Linuxを押し込んだもので『ウィンドウズパソコンのUSBポートに装着して、ウィンドウズを使わず、COSの中のソフトで、さまざまな機能を提供する。』そうな。
………わざわざ、WindowsPCでLinux起動する意味がよくわからん。