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日本で着々と浸透するビッグブラザー「RFID」

(念の為追記しますが、この記事は '05/04/15に書かれたものです。半年ほどで社会情勢が大きく変わっていますが、この記事は春先に書かれたものですので誤解なきようお願い致します。 by.'05/12/03 管理人)

いい具合に記事が揃ったので、RFID(無線タグ)の話でも。
RFIDパスポートは「テロリストビーコン」?(eWeek/ITmedia)
日本じゃ学校や自治体が、「犯罪対策」名目に子供のランドセルに RFIDつけたり、GPS機能つきの携帯端末貸し出してますが、ニュース見る度、果たしてどれくらい「悪用」されること(プライバシー問題含めて)を考慮してるのか、疑問を持つのは私だけですかね。

位置情報(GPS)、「不審者報告」ML、RFIDを使った登下校確認システム。
「加害者」に成りえる人が、外部の人なら問題ないですが、もし「内部の人」なら?
防御装置どころか、とてつもなく強力な(加害者にとっての)「武器」になりえるわけで。
その辺、どこまで考慮してるのかと。
全てのシステムは悪用されるという前提で使うべきなのに、性善説で対策を怠って、コトが起きてから「まさかこんなことが起きるとは」。日本の典型。見慣れた光景なわけですが。

NTTデータ:ICタグ防犯対策 実証実験に賛否両論(毎日新聞)
NTTデータが、横浜市青葉区の市立みたけ台小学校(児童数928人、丸本茂樹校長)の有志を対象に始めたIC(集積回路)を埋め込んだタグ(荷札)による防犯対策の実証実験には、全児童の3分の1の約300人が参加する予定だ。実験に保護者からは、「登下校の安全につながる」と賛成意見がある一方、個人情報の管理を懸念する声もあがっている。
NTTデータは、導入前に、全児童を対象にアンケートを実施。637家庭のうち、37%の235件の回答を得た。アンケートでは、実験に参加すると答えた家庭は149件(63%)で、不参加が86件(37%)だった。(略)
防犯:居場所ひと目…子供にICタグ 横浜の小学校、実験的に導入(毎日新聞)
(略)保護者の有志が呼びかけ、学校側が協力する形で実現した。参加した3年男児の母親(42)は「居場所が分かりとても安心だ」と歓迎。しかし、参加を見送った3年男児の母親(33)は「そこまで過剰にやる必要があるのか」と話した。不参加の保護者からは「子供は家畜じゃない」といった声も出ているという。

記者Maiコラム:子どもにICタグ ぬぐえぬ親の「不安」(毎日新聞)
メールでこどもの登下校を通知。DNPなどが無線タグを利用したサービスを開始(Digital Freak/RBB Today)
GPS付き通学服を発売 刃物に備えて強力繊維(共同通信)

ちなみに、学校のRFID登下校確認システム、少し前に米国でもテスト導入されてましたが、ブライバシー上の懸念から結局中止されてます(一部継続中)。
実験が中止になった要因(下記リンク先の記事参照)は簡単に言えば「子供はモノじゃないし、まして家畜じゃない!」というPTAの反対からなんですよね。
米国じゃ刑務所で「囚人管理」用に RFIDが使われてます。
日本で導入を決めた人は、その辺の動きをどの程度把握してるんでしょうか(幾ら希望者だけ募る方式でも)。

海の向こうじゃ爆発的普及を目の前に、プライバシー問題を含めて真剣に課題を洗い出して法整備をしようかという状況ですが、日本じゃそんな話は聞いた覚えがない。
一応、総務省がデータの取り扱いについて通知を出してるようですが、何時の間にかビッグブラザー(偉大な兄弟)が隣の空家に引っ越してきてませんか?

"ビッグブラザー"RFID 関連記事
『RFID』を生徒の管理に利用する学校が登場(Wired News)
身のまわりのものすべてにRFID:高齢者の行動を終日監視(Wired News)
『ビッグブラザー賞』、米チョイスポイント社が有力候補に(Wired News)
RFIDタグは「獣の刻印」と主張するキリスト教系団体(Wired News)

米小学校、RFIDを使った児童監視システムを廃止--保護者などの反対を受けCNET)
RFIDタグ、今度は囚人の監視に--米オハイオ州(CNET)

ジョナサン・シュワルツの「世にも恐ろしいITの話」 (ZDNet/ITmedia)
RFIDは“ビッグブラザー”を実現する?(ITmedia)
スナイパーがRFIDタグを発射?(IDG/ITmedia)
最愛のワイフや、最高の彼女に、ICタグピストルで撃たれたら……!?(ITmedia)

別に私は陰謀説は大嫌いだし、新しいテクノロジーに対して感情論で騒ぐ人も嫌いなんですけど、とはいえ技術の悪用性を過小評価(あるいは評価すらせず)し、「被害が出てから考えよう」システムはそれ以上に腹が立つわけで。
性善説で「ダレも悪さをする人なんてイナイさっ」と運用しといて、コトが起きてから「想定外でした」は話にならない。
それは想定してないほうが悪い
果たして何処まで起こり得るトラブルや悪用を「想定」してるのだろうか。

こういう技術を見たときに、違和感、気持ち悪さを抱かなくなったらおしまいだなと思う。
また違和感を抱かなくなったときが一番危険だろう。
今後、同様のことをしようとしたとき「横浜の小学校にも導入されてるんですよ」と言われれば、大抵の人の警戒心は緩和され、「それ」がどういうものかに関わらず細かいことを気にしなくなるだろう。それが積み重なることで、一切注意を払わなくなる。それがとても恐ろしい。
害の無いフリして普及をし警戒心がなくなったところで牙を剥くのが常套手段。

これはRFIDに限った話ではいなけれど。

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