本の紹介:『イエスタデイをうたって』(冬目景)


最終更新日:2010-02-14
arrowタイトル:イエスタデイをうたって
arrow作者名:冬目景
arrow刊行数:1-6巻('10年2月現在。以下続刊)
arrow掲載誌:ビジネスジャンプ(集英社)
arrowWebsite:ビジネスジャンプ/〃『イエスタデイをうたって』紹介ページ

【『イエスタデイをうたって』を好きな人には、『僕らの変拍子』と『四年生』もオススメ】

メモ
'10年2月。三年ぶりくらいでこのページを更新しましたが、相変わらず完結し(ry
本誌を読んでる限り'10年内(夏前?)に7巻目が出るはず。連載ベースだと少しクライマックスっぽい雰囲気になっていますが、はてさて…。

 現代の青春恋愛モノです。猟奇系ではありません。一巻の裏表紙参考にすると、
『大学卒業後、コンビニでバイトをする魚住。
そんな彼の前に、ある日カラスを連れた少女・ハルが現れた…。
「49%後ろ向きで、51%前向きで…」へそ曲がりだけれども正直な彼らの心は、舞い落ちる桜のようにゆらゆら揺れて…。』

…と、そんなわけです。

 大学卒業後、バイト暮らしを続けてる魚住陸生(リクオ)。コンビニでバイトをしてると、カラスを連れた変な娘、野中晴(ハル)が現れ、付きまとわれるハメに。
しかし陸生には大学時代の同級生、森ノ目榀子(もりのめ・しなこ)という想い人がいて…。
要は三角関係なんですが、ここにまた榀子には榀子のヒミツがあって、ごちゃごちゃに。
外部からの干渉を受けながらも、この三人の関係が変わってく様、変わらない様が描かれてきます。三角関係といっても、ドロドロしてるわけじゃなく、そこはさわやかに。

就職や目標意識について語られてたり、『四年生』に近いものがあります。

ダメ人間的にシンパシィーを感じる、第一巻の陸生のセリフがありまして、
『子供の頃、欲しかったプラモデルが手に入らなかったとき。
親に泣いてねだりもせず、かといって諦めるわけでもなく、
ただその欲求をずっと抱えていた。
そしていつか忘れた。
きっとこれも、それと同じだ。
つらいのは今だけだ』
これに、ああ俺もそうだったなあ…という人にはオススメです。

第1巻 収録作
第2巻 収録作
第3巻 収録作
「社会のはみ出し者は、自己変革を目指す」
scene 1~4

「愛とはなんぞや?」
scene 1~5


(初出:『ビジネスジャンプ』
H10年 1号~4号、18号~22号)
「ゆらゆら」
scene 1~7

「川は流れる」
scene 1~4

(初出:『ビジネスジャンプ』
H11年18号~H12年4号)
「少年達と浮遊青年」
scene 1~4

「榀子帰郷」
scene 1~3

「ミナトという男」
scene 1~3


(初出:『ビジネスジャンプ』
H12年 9,11,13,15号 H13年2,4,6,23,24号 H14年1号)

第4巻 収録作
第5巻 収録作
第6巻 収録作
「夏と花火と金魚と背中」

「引越の手伝い」

「行方不明のキモチ」
scene 1~3

「思い出に帰る人達」
scene 1~5

(初出:『ビジネスジャンプ』
H14年22~23号 H15年13号~15号 H16年5号~9号)
「青春の蹉跌」
scene 1~5

「恋人たちの予感」
scene 1~5

(初出:『ビジネスジャンプ』
H17年15,17,19,21,23号
H18年12,14,16,18,20号)
「イノセント・ブルー」
scene 1~5

「クリスマス・キャロル」
scene 1~5

(初出:『ビジネスジャンプ』
H19年8,10,12,14号
H20年9,11,13,15,17,19号)

 これは『ビジネスジャンプ』に不定期連載されてるもので1つのサブタイトルの元、4話~5話くらいずつ集中連載されてます。3巻あたりから初出の欄の掲載号が飛び飛びになっているのは原稿を落としてるからではなく最初から「月イチ連載」にしている関係です。
 それ自体はいいんですが段々と「不定期」の間のサイクルが長くなり(表の初出を比較していくとわかります)平成10年連載開始されていながら、現在出てる単行本は6巻。まだ完結してません(笑)。5巻と6巻の掲載号数を見るとわかりますが半年連載→半年休み→半年連載→半年休み、ですので。
 そして、なにより、ファンにとってイタイのが、ここ数年で冬目さんが他に幾つも「新連載」掛け持ちをしているところ。新連載してないで先にこっちを…という。でも同時に「そういう人だしなぁ」という諦めの境地にいる人も多数だと思いますが、先が気になって気になって仕方ない、イライラするタイプの人は完結してから読むのがいいでしょう。何年後になるかわかりませんが…。

 まぁ話自体は各話で完結していてるので途中でも繰り返し読めます。その点ではいいんですが、やはりこの三角関係の行き着く先が知りたいわけで、かなりヤキモキさせられます。

 5巻の「青春の蹉跌」。一瞬読めませんでしたが「蹉跌(さてつ)」です。意味は挫折、失敗、「つまづくこと」。同名の小説(Amazonへのリンク)と映画が存在しますが関連は不明。というか、他のサブタイトルも検索すると結構色々ヒットするので、ヒマな人は片っ端から検索すると面白いかもしれません。

 ちなみに私の頭の中の「吹き替え」では、ハルの声が宮村優子なのは私だけ? なんで宮村なのか、理由は自分でも不明です。

【『イエスタデイをうたって』を好きな人には、『僕らの変拍子』と『四年生』もオススメ】


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