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げんしけんofficial bookThe society for the study

本の紹介:『げんしけん』(木尾士目)

タイトル:げんしけん
作者名:木尾士目
刊行数:1-5巻(以下続刊)
掲載誌:アフターヌーン(講談社)
Website:アフターヌーン
Walkerplus.com book interview:木尾士目
第一巻発売当時のインタビュー記事。「げんしけん」は実在した?
・6月23日発売予定の第6巻「特装版」。定価は980円と通常版の倍ながら、おまけとして様様な漫画家が書いた作品が収録されている「同人誌」が付属。
(参加作家:あさりよしとお・甘詰留太・うたたねひろゆき・久米田康治・桜玉吉・志村貴子・園田健一・TAGRO・田丸浩史・二宮ひかる・氷川へきる・平野耕太・ももせたまみ・八雲剣豪)

・『五年生』の後、一年ほどして連載開始された作品。アニメ化もされ、現時点で5巻と刊行数も『五年生』を上回ってるので(『五年生』は全5巻)、木尾さんの「代表作」になるのでしょう。
第1巻のオビには「サークル部室から広がる楽しい大学生活を等身大で描く、アキバ系青春物語」とあります。
『陽炎日記』から前作『五年生』まで続いていた作風の面影は無くなっています。

・"オタク"の自覚がないオタク、笹原が大学に入学し「その手の」サークルである"げんしけん"に入るところから話が始まり、同学年の濃いオタク(けど外見はカッコイイ)高坂と、彼との関係で何故か部室に入り浸る一般人・春日部咲。一応、笹原が主役になるのだけど、咲の一般人からオタクへの「転落劇」も絡んで話が進んでいきます。
始めは高坂を一般人に「厚生」させるべく、サークルから退部させようさせようとするものの、それどころか自分のほうが少しずつ少しずつ侵食され、遂には入部したりコスプレするハメになり(但し、本人の意思とは無関係に結果として)、毛嫌いしてた他のオタク連中とも打ち解けていく咲。笹原は、入部したことで自分に足りないのは「オタクになる覚悟」だと気付き、立派なオタクへと成長していく。
この二人を中心にしつつ、他のメンハーの生活モクロスオーバーして「ヲタの大学生活」が描かれていきます。

・大体、一話=一ヶ月くらいのペースで話は進行し、毎日を追いかけるというより、「生活を垣間見る」カタチになります。
して。笹原に対する仕打ち(?)は、読者に向けられたものに感じます。連載されている『アフターヌーン』という雑誌は、オタ率が高い雑誌ですが、中には「俺はマンガが好きだし、ゲームも好きだ。アニメも見る。でもオタクじゃないもんね」という人もいるわけです。
そういう人に向かって「いや、お前は正真正銘のオタクだ。一般人じゃないんだ。目を覚ませ、自覚しろ」と。そういうことなんじゃないかなぁと。私は何回か読み直していてそう思いました。

げんしけん(1) げんしけん(1)

著者:木尾士目
出版社:講談社
本体価格:505円
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・しかし同じ作者の描く「大学生活」の筈なのに、こんなに違うのはなんででしょう。『四年生』『五年生』が「暗」の部分を描いてたのに対して、『げんしけん』は「明」。楽しいところがメインに描かれています。まぁ、随所に「イタイ」部分はあるんですけどね(咲と高坂の関係がイタイ)。絵柄も微妙に変わってるので、第1巻が発売された当時、何回も「これホントに木尾さんだよな」と確認してしまいました。改めて見ると、一巻と、最新の五巻の間でもかなり変化があります(まぁ月刊連載なんだから当然か?)。

・色々と「うーん?」という個所があるものの、『げんしけん』に関しては前作まであったような「あとがき」が一切出てこないので(カバー裏は『くじアン』に占拠されてるし)、単行本派の人には謎だらけ。たぶん本誌のほうには色々と書かれていたのだろうけど…。本屋にいったら「解説ブック」なるものが出てましたが(コレにはインタビューとか設定資料とか収録されてるらしい)、アレを買うと負けな気がするので買ってないです(この辺、まだ自分をそこまでヲタと思えない私。ヲタなら迷わず買え!)。

・そういえば『五年生』で、
「とにかく本編は単品それのみで評価されるべきだ、と。一度作者の手を離れたら、もう読者のものだ、と。だから同人誌もどんなん作ってもOKだぞ、と」
なんてことが書かれてたので、『げんしけん』についてもオッケーなのでしょう。出し放題です。

・しかし前作までで散々出てきたエロスなシーンが皆無なのが、なんとも…。今のところ、5巻に出てくる咲のシャワーシーンが一番露出度が高い?

・気になるのは、これどうやって完結すんだろうって処。笹原が大学卒業と同時に終わり、ってのは確かなのだろうけど、そもそも話の発端が発端なので、明確にこれっていう終わり方が予想不可。『四年生』なら就職、『五年生』なら卒業と就職と二人の関係というのが明確なポイントなわけですが。
これはなぁ。なんだろう。特に事件なく過ぎて「こうしてボクの大学生活は終わった」とかいう終わり方になるのだろうか。

げんしけんofficial bookThe society for the study げんしけんofficial bookThe society for the study

著者:石塚勝美 / 皆川ゆか
出版社:講談社
本体価格:933円
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・『陽炎日記』のあとがきで「やりたいことと出来ることは違うのだよ」なんて書いてましたが、果たして「これ」が木尾さんの「やりたいこと」だったんですかね。次回作がどんな作風になるかで、そこが判断できそうな気がします(まだ『げんしけん』完結してないけど)。

 

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Written in Japanese.

LastUpdate2005-06-30



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